
EVロードサービスやハイブリッドけん引ルールを正しく理解し、安全に故障対応を行うためのマニュアル。高電圧安全の確保方法、EVレッカー方法(フラットベッド(積載車))の原則、12V補機バッテリーの扱いまで、最新のロードサービス事情を解説します。
高電圧に触れない・基本は積載搬送
EV(電気自動車)やHV(ハイブリッド車)が故障で自走不能になった場合、最も重要なルールは「高電圧(=オレンジ色の太い電線に流れる強い電気)に絶対に触れないこと」と、「原則としてフラットベッド(積載車)による積載搬送を行うこと」です。
EV/HV車には、走行用の強力なバッテリーに数百ボルトにも及ぶ高電圧が流れており、不用意に触れると感電の危険があるからです。また、駆動システムが停止すると、タイヤを回転させることで充電を試みる回生ブレーキシステムや、複雑な電子制御システム(BMS=バッテリー管理システムなど)が損傷する恐れがあるため、車輪を回転させるけん引方法は推奨されません。
具体例
故障によりシステムが停止した場合、無理にけん引しようとタイヤが回転すると、駆動用モーターが意図せず発電状態になり、システムに過剰な負荷がかかる可能性があります。そのため、車両を地面から浮かせた状態で運ぶフラットベッド(積載車)を使うEVレッカー方法が、メーカーから強く推奨されています。
ひとことまとめ
EV/HV車のトラブルでは、高電圧安全を最優先し、けん引ではなく積載搬送をプロに依頼しましょう。最終判断は取扱説明書やメーカーの指示に従ってください。
初動の安全:退避・後方警戒・通報
EV/HV車が走行中に停止した場合でも、ガソリン車と同様に、まずは人命最優先で安全な場所への退避と後方警戒を行い、通報を最優先します。
高速道路や一般道路の車線上など危険な場所で停止した場合、後続車による二次事故に巻き込まれるリスクが最も高いためです。高電圧の危険があるEV/HV車では、車外での不要な作業は厳禁です。
具体的な初動手順
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安全な場所への停車:
ハザードランプを点灯させ、可能な限り路肩(車線外側の安全帯)などの安全な場所に寄せます。 -
乗員全員の退避:
全員が走行車線と反対側のドアから降車し、ガードレール外側など安全な場所へ退避します。 -
後方警戒:
・安全三角表示板や発炎筒(法令により携行義務)を後方に設置します。
・夜間や視界不良時は、反射材付きの衣服を着用して自分の存在を周囲に知らせます。 -
通報:
非常電話または携帯電話でロードサービスまたは警察に連絡します。車両の正確な位置とEV/HV車であること、そして高電圧システムの警告灯が点灯しているかなどを正確に伝えましょう。
ひとことまとめ EV/HV車のトラブル時も、人命最優先で退避と後方警戒を確実に行い、高電圧安全の基本を守りましょう。
EV/HVの基礎:高電圧と12V補機バッテリーの役割
EV/HV車は、走行用の高電圧バッテリー(オレンジ色の太い電線に流れる強い電気)と、ガソリン車と同じ12V補機バッテリーという、全く異なる二つの電力システムで構成されています。
高電圧バッテリーは、モーターを駆動し車を走らせるための大容量・大出力の電力を供給します。一方、12V補機バッテリーは、ナビ、ライト、ワイパー、そして車両全体のコンピューター(ECUなど)の制御システムを動かす役割を担っています。EVロードサービスの大半は、この12V側のトラブルで発生します。
EV/HVの電力システムの基礎知識
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高電圧バッテリー(メインバッテリー):
・走行用モーターを動かす、数百ボルトの高出力バッテリー。車体中央の床下などに格納されています。
・BMS(バッテリー管理システム)により厳重に管理され、異常時にはインターロック(=高電圧を遮断する安全装置)が作動し、緊急遮断されます。
・この系統に関わる配線や部品は、オレンジ色で識別できるようになっています。 -
12V補機バッテリー:
・電子制御(ECU)やライト、ドアロック、メーターなどの電装品を動かします。
・この12V側が上がると、高電圧システムが正常でも車両が起動できなくなり、走行不能となります。
ひとことまとめ
EVロードサービスの現場でドライバーが関わる可能性があるのは、12V補機バッテリーのみです。高電圧システムには絶対に触れてはいけません。
12Vトラブル:ジャンプの可否・接続位置・禁止事項
EV/HV車の12V補機バッテリーが上がった場合(12Vトラブル)、通常のガソリン車と同様にジャンプスタート(救援)は可能ですが、接続位置はメーカーの指定する端子(またはジャンピングポイント)を厳守する必要があります。
12Vシステムの電力が不足すると、走行用高電圧システム自体は正常でも、車両の起動に必要なインターロックやBMSが作動せず、走行不能になってしまいます。しかし、12Vシステムは電子制御が多いため、指定外の場所に接続すると、ECU(電子制御ユニット)を損傷させる危険があるからです。
12Vトラブル時の対応
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ジャンプの可否:
12V補機バッテリーへのジャンプスタート(救援)は可能です。ただし、HV車から他車への救援(電力を供給すること)は推奨されていません。 -
接続位置:
・12V補機バッテリー本体がエンジンルームではなくトランクや座席下にある車種も多く、救援用の接続ポイント(ジャンピングポイント)がエンジンルーム内のヒューズボックスなどに設けられていることが多いです。
・必ず取扱説明書で指定された12Vのプラス(+)端子と、車体側のアース(金属部)に接続します。 -
禁止事項:
・高電圧バッテリーの端子やオレンジ色の配線に触れることは、感電の危険があるため絶対に禁止です。
・ジャンプスタートが成功しても、12V補機バッテリーはまだ劣化している可能性が高いため、充電走行(または充電)後に点検を受けましょう。
ひとことまとめ
12V補機バッテリーのジャンプスタートは可能ですが、接続位置は取扱説明書で確認し、高電圧系統には絶対に触れないよう注意しましょう。
けん引・搬送の原則
EV/HV車が自走不能になった場合のけん引・搬送は、駆動輪が回転しないフラットベッド(積載車)による積載搬送が原則です。ホイールリフトやドーリーの使用は、車両やシステムへの損傷リスクを伴うため、極めて限定的です。
EV/HV車の駆動システムは、タイヤの回転を利用して発電する回生ブレーキ機能を持っていることが多く、駆動輪が回転した状態でけん引されると、システムに不測の電力が流れ込み、BMSやモーター制御系に深刻なダメージを与える可能性があるからです。
EVレッカー方法の原則
| 搬送方法 | 特徴 | 適用可否(原則) | EV/HVにおける注意点 |
|---|---|---|---|
| フラットベッド(積載車) | 車両を完全に荷台に積み込み搬送する。 | 原則として推奨 | 駆動システムが完全に停止しているため、最も安全なEVレッカー方法。 |
| ドーリー | 駆動輪の車軸をドーリー(=補助輪)に乗せて浮かせ、非駆動輪のみを接地させてけん引する。 | 限定的に適用可 | 使用する場合は、駆動輪を完全に浮かせることが必須。非駆動輪のみのけん引(例:FF車を後ろから牽引)の場合に検討される。 |
| ホイールリフト | 車両の前輪または後輪を持ち上げてけん引する。 | 推奨されない | 接地している駆動輪が回転することで、回生ブレーキによる意図せぬ充電や変速機(トランスミッション)の損傷リスクが高まる。 |
けん引の可否は、車両の取扱説明書に「けん引モード」や「中立(ニュートラル)でのけん引距離制限」が明記されている場合があります。これらの指示を最優先し、専門のロードサービスに依頼しましょう。
ひとことまとめ
ハイブリッドけん引ルールは「駆動輪を回さない」が鉄則です。フラットベッドでの積載搬送が、車両保護のための最適解です。
駆動方式別の注意:2WD/AWDと回生ブレーキの影響
EV/HV車には2WD(二輪駆動)とAWD(四輪駆動)がありますが、どちらの駆動方式であっても、回生ブレーキの影響を考慮し、レッカー搬送時は駆動輪を回転させないようにすることが必須です。
回生ブレーキ(=減速時にモーターを発電機として使い、高電圧バッテリーに電気を戻す機能)は、駆動輪の回転と直結しています。特にAWD車の場合、全輪が駆動輪として関わるため、けん引する際に全輪が接地したまま回転すると、システム全体に過大な負荷がかかり、制御システム(BMSやインターロックなど)が損傷する恐れがあるからです。
駆動方式別の搬送対策
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2WD(FFまたはFR):
・駆動輪が2輪のみであるため、ドーリーまたはフラットベッド(積載車)での搬送が可能です。
・けん引用する場合は、必ず駆動輪を地面から完全に浮かせ、回生ブレーキの作動を物理的に防ぎます。 -
AWD(4WD):
前後輪すべてが駆動に関わるため、4輪すべてを接地させない状態での積載搬送(フラットベッド)が唯一の安全なEVレッカー方法です。 -
回生ブレーキの影響:
故障により電源が落ちている状態でも、タイヤが回転するとモーターが発電を試み、電子部品にサージ電圧(急激な電圧上昇)が発生する可能性があります。
ひとことまとめ
AWDのEVロードサービスでは、フラットベッド以外のけん引は大変危険です。けん引の可否やルールは、必ず取扱説明書で再確認しましょう。
シフトが動かない時:シフトロック/搬送モード
EV/HV車が故障によりシフトレバー(セレクター)がP(パーキング)レンジから動かせない場合(シフトロック)、無理に操作すると機構を破損させるため、搬送モードの有無やシフトロック解除の手段を取扱説明書に従って確認する必要があります。
車両の電気が完全に落ちている場合、シフトレバーを動かすためのインターロック(安全装置)が解除されず、ギアがPレンジに固定されたままになります。この状態で無理にけん引すると、トランスミッション(変速機)内部のインターロック機構が破損し、修理費用が高額になるからです。
シフトロック解除と搬送モードの知識
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シフトロック解除:
・多くの車には、緊急時にシフトロックを解除するためのボタンや穴(シフトロック解除ボタン)が装備されています。
・解除方法を使ってN(ニュートラル)に入れられれば、短距離の移動(レッカー車への積載など)は可能になります。 -
搬送モード(レッカーモード):
一部のEV車には、長距離のけん引を前提としない積載搬送のために、一時的にN(ニュートラル)を保持できる搬送モードが設定されていることがあります。 -
車載電子制御システムの役割:
ガソリン車では、速度計の不良によってECUに異常な故障コードが検出される事例があるように、EV/HV車も電子制御の異常がシフトロックの原因となりえます。
ひとことまとめ
EVレッカー方法でけん引する際、Pレンジからシフトが動かない場合は、無理に力を加えず、シフトロック解除手順を調べてからロードサービスに依頼しましょう。
充電系トラブル:抜けない・充電不可の初動
EV車で充電中にケーブルが抜けなくなったり、充電が開始できないなどの充電系トラブルが発生した場合、まずは車両側と充電器側の両方で操作を試み、解決しない場合は高電圧に関わるトラブルの可能性があるため、ロードサービスを呼びます。
充電ケーブルのロック機構は、車両側のBMS(バッテリー管理システム)や充電器側の制御によって解除されます。システムが正常に通信できていない場合や、何らかの異常でインターロックがかかっている場合、ケーブルが抜けなくなります。
充電系トラブルの一次対応
- 車両側の操作: ・車両のロック/アンロックを数回試す。 ・インパネ(運転席前の操作パネル)や専用画面で充電ポートのロック解除を再試行する。
- 充電器側の操作: 充電器本体の操作パネルで充電を一旦停止し、ロック解除を試す。
- 禁止事項: ケーブルを無理に引っ張ったり、オレンジ色の高電圧配線に触れたりすることは絶対にダメです。
具体例(システム異常)
ガソリン車でも、O2センサー(酸素センサー)の断線や不良がエンジンチェックランプ点灯の原因となるように、EV/HV車ではBMSが異常を検知した際にインターロックが作動し、ケーブルがロックされる場合があります。
ひとことまとめ
充電ケーブルが抜けない場合は、システムが生きている間に取扱説明書に従って解除を試み、高電圧安全のため無理な力を加えずロードサービスに依頼しましょう。
水没・発煙・衝突:近づかない・散水しない
EV/HV車が水没(浸水)したり、発煙や火災を起こしたり、激しく衝突した場合(緊急遮断)、高電圧による感電や火災の危険が極めて高いため、車両に絶対に近づかず、安全な距離を確保して通報することが最優先です。
高電圧バッテリーは、浸水や損傷によって内部でショート(短絡)を起こし、熱暴走(=バッテリーが制御不能な発熱を起こすこと)や激しい火災につながる危険があります。また、損傷や水没により高電圧システム(オレンジ色の太い電線に流れる強い電気)の絶縁が破れると、車体全体が帯電し感電する危険があるからです。水没した車はエンジンを始動させてはならないとされています。
水没・発煙時の緊急対応
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即座の退避と距離の確保:
・車外へ退避し、最低でも数十メートル以上の距離を確保します。
・水没している場合は、水域から離れ、絶対に車両に近づかないでください。 -
通報時の情報伝達:
消防や警察、ロードサービスに対し、EV/HV車であること、水没や発煙していることを明確に伝えます。 -
禁止事項(散水しない):
バッテリー火災は通常の火災と異なり、水で消火が困難な場合があります。個人で消火活動を行うのは危険です。
ひとことまとめ
水没・発煙・衝突時は、高電圧安全の観点から車両に近づかず、専門家による緊急遮断(メイン電源遮断)とレッカー搬送を待ちましょう。
到着までの過ごし方:表示板・反射材・車両保護
EVロードサービスが到着するまでの間、自車の後方警戒を継続するとともに、特に夜間や悪天候時の安全を確保するために反射材を使用し、決して車両に戻ったり路上作業をしたりせず、安全な場所で待機します。
高電圧システムの安全性が確保されていない限り、故障車内に留まることや、けん引用準備以外の作業を行うことは危険だからです。また、ドライバーが道路上で目立つことが、二次事故防止に繋がります。
待機中の注意点
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後方警戒の維持:
安全三角表示板や発炎筒の設置が完了しているか確認し、ハザードランプを点灯し続けます。 -
反射材の活用:
夜間は反射材付きの安全ベストや懐中電灯を使用し、ガードレール外側など安全な場所で待機します。 -
車両の保護:
積載搬送されることを見据え、けん引フックやジャッキポイント付近の準備はロードサービスに任せます。
ひとことまとめ EVロードサービスの到着を待つ間は、高電圧の危険から離れ、反射材を活用して安全な場所で退避状態を維持しましょう。
依頼先の選び方
EV/HV車のロードサービス依頼先は、自動車保険に付帯するサービス、JAF、またはディーラーが主な選択肢となります。高電圧対応の専門知識を持つ業者を選ぶことが重要です。
EV/HV車は取り扱いに専門知識が必要であり、特にけん引や12V補機バッテリー以外のトラブルは、専門の教育を受けた作業員でなければ対応できないからです。EVレッカー方法の原則であるフラットベッド(積載車)の手配についても、必ず依頼時に確認する必要があります。
依頼先に伝えるべき要点
| 項目 | 内容例 | 備考 |
|---|---|---|
| 場所 | 道路名、キロポスト(=高速道路の距離表示)や目印 | 到着時間短縮のため、正確に伝える。 |
| 症状 | エンジンがかからない、TPMS点灯、発煙の有無など | 運転不能になった原因や警告灯の状態。 |
| 車種 | メーカー名、車種名、EVまたはHV車であることを明記 | 高電圧対応の専門知識を持つ作業員を要請するため必須。 |
| 安全措置 | ハザード点灯、三角表示板設置、乗員退避済み | 二次事故防止の措置状況を伝える。 |
| 搬送方法 | フラットベッド(積載車)希望の旨 | EVけん引ルールに則り、希望するレッカー方法を伝える。 |
ひとことまとめ
EVロードサービスを依頼する際は、EV/HV車であることと、希望するけん引方法(フラットベッド)を明確に伝えましょう。
費用・時間の目安
EVロードサービスの費用や到着時間は、保険付帯サービスを利用できるか、非会員か、けん引距離、そして夜間などの時間帯によって大きく変動します。
自動車保険のロードサービスは、けん引距離に上限があるものの、無料で利用できる場合が多いです。また、EVレッカー方法であるフラットベッド(積載車)は、通常のホイールリフト式レッカーよりも台数が少ないため、手配に時間がかかる可能性があります。
費用・時間の目安(一般的な目安)
(注:料金は契約内容や地域、時間帯によって変動します。)
| 項目 | 目安の範囲 | 特記事項 |
|---|---|---|
| ロードサービス到着時間 | 30分〜1時間半 | 都市部で早く、山間部や夜間は遅れる可能性がある。 |
| 現場対応費用(保険付帯/JAF会員) | 0円(無料枠内) | 12V補機バッテリーのジャンプスタートなど軽作業。 |
| 牽引・搬送費用(非会員/無料枠超過) | 10,000円〜30,000円+距離加算 | フラットベッド手配は割増となる場合がある。けん引距離が長くなると加算される。 |
| 保険の等級ダウン | 原則なし | EVロードサービス利用自体は事故ではないため、通常等級ダウンしない。 |
ひとことまとめ
EVロードサービスの費用は、保険付帯サービスでけん引距離の上限を確認することが、費用負担を抑える上で重要です。
まとめ&FAQ:再発防止(点検・更新・充電計画)
EV/HV車を安全に運行するためには、従来の車と同様に日常点検(タイヤ空気圧、液量など)を欠かさず行うとともに、12V補機バッテリーの定期的な更新と、充電計画を慎重に立てることが再発防止の鍵となります。
EV/HV車は12V補機バッテリーが上がると車両全体が停止してしまうため、12V側の健全性が非常に重要です。また、高電圧バッテリーの寿命(劣化)が走行距離や充電速度に影響を与えるため、定期的な点検が必要です。
EV/HV車の再発防止チェックリスト
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12V補機バッテリーの健全性:
12V補機バッテリーが上がると走行不能になるため、2~3年での更新を検討します。 -
充電計画の策定:
航続可能距離を過信せず、余裕を持った充電計画を立てる。充電スポットの混雑状況や使用可否も事前に確認する。 -
システム異常の早期発見:
警告灯(特にハイブリッドシステムウォーニングランプ)が点灯した場合、速やかにディーラーで専門診断(G-scanなどのスキャンツールによる故障コード検出)を受けます。例えば、ハイブリッドシステムウォーニングランプの点灯は、ウォーターポンプの不良などインバーター冷却系統の異常が原因となることがあります。
ひとことまとめ EV/HV車は12V補機バッテリーの維持が重要です。高電圧システムの異常は運転者には判断が難しいため、異変を感じたら専門家に相談しましょう。
FAQ(よくある質問)
Q1:EV車が故障で動かない場合、自分でけん引できますか?
A1:EV車やHV車は、駆動輪が回転すると回生ブレーキシステムやモーター制御系に損傷を与える可能性があるため、けん引用は推奨されません。EVレッカー方法の原則であるフラットベッド(積載車)による積載搬送を、専門のロードサービスに依頼してください。
Q2:ハイブリッド車の12V補機バッテリーが上がった場合、ジャンプスタートは可能ですか?
A2:12V補機バッテリーへのジャンプスタートは可能です。ただし、高電圧 安全のため、必ず取扱説明書に記載されている12Vの接続ポイント(プラス端子とアース)に接続してください。高電圧系統のオレンジ色の太い電線には絶対に触れないでください。
Q3:EVロードサービスを依頼するとき、何を伝えるべきですか?
A3:EV/HV車であること、現在の正確な場所(高速道路の場合はキロポストなど)、故障の症状(警告灯の状態など)、そして積載搬送(フラットベッド)を希望する旨を伝えてください。これにより、高電圧対応の専門技術を持つロードサービスが迅速に手配されます。
Q4:高電圧バッテリーが火災を起こした場合、どうすればいいですか?
A4:発煙や火災の兆候が見られた場合、高電圧による感電や火災のリスクが極めて高いため、車両に絶対に近づかず、最低でも数十メートル以上の距離を確保して、すぐに消防およびロードサービスに依頼し、EV車であることを伝えてください。
Q5:EV/HV車のロードサービスを利用すると、自動車保険の等級ダウンにつながりますか?
A5:EVロードサービスの利用(けん引、バッテリー上がりなど)は、通常、自動車事故(保険金支払いが発生する事故)としてはカウントされないため、等級ダウンの対象外となることが多いです。事前にご自身の保険付帯サービスの無料枠を確認しておきましょう。
安全確認チェックリスト
- 人命最優先で安全な場所へ退避しましたか?
- 高電圧部(オレンジ色の太い電線に流れる強い電気)に絶対に触れないことを理解していますか?
- 水没や発煙がある場合、車両から十分な距離を取りましたか?
- ロードサービスに連絡する際、EV/HV車であること、故障症状、積載搬送(フラットベッド)希望を伝えましたか?
- 12V補機バッテリーのジャンプスタートを行う場合、取扱説明書の接続ポイントを確認しましたか?
- けん引が必要な場合、ドーリーやホイールリフトではなく、フラットベッド(積載車)を依頼しましたか?
- 最終判断は、取扱説明書およびメーカー、ロードサービス各社の指示に従います。

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